【書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
ニナにはショール、トーマスには靴下など、カトリーナが一人一人のことを考えて購入したことがわかる。

深いブルーの皮でできた上品な手袋を手に取り、じっと見つめていた。
ニナもトーマスもカトリーナからのプレゼントを手に取った。


「この件は絶対に許すことはできない。二度とアイツらをカトリーナに近づけさせるな」


二人はクラレンスの言葉に力強く頷いた。


「……トーマス、サシャバル伯爵家の状況を調べてくれ」

「かしこまりました」

「俺は父上と母上と話をした後、カトリーナの側にいる。ニナ、それまではカトリーナの側に。目が覚めたら呼んでくれ」

「はい」


ニナはなるべく箱やラッピングを綺麗に戻して袋に詰めなおしていた。
クラレンスは立ち上がり、国王達の元に向かったのだった。


* * *


カトリーナはゆっくりと目を覚ました。
瞬きを繰り返すと、涙が頬を流れていく。
クラレンスの手が伸びてカトリーナの涙を冷たい指が優しく拭った。


「クラレンス、殿下……?」

「大丈夫か?」

「……はい。ご迷惑を掛けて、申し訳ありませんでした」

「カトリーナは何も悪くない」


カトリーナはゆっくりと体を起こそうとするが痛む頭を押さえる。
クラレンスに体を支えられるように起き上がった。
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