【アニメ化&書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで

いつもよりも乱暴なノックの音。
カトリーナはニナが何か急いで伝えたいことがあるのだと思い扉を開けた。


「ニナさん、大丈夫です……か?」


ニナよりもずっと大きな人影が見えてカトリーナは肩を揺らした。
ナルティスナ邸の人達ではない。
見覚えのない数人の男が部屋に押し入ってくる。


「お前が〝カトリーナ〟か?」

「……っ」

「こりゃあ相当な美人だな。このまま売っぱらっちまえばいい金になるのに、もったいねぇな」

「たんまり金をもらってんだ。こんな怖い屋敷は早く出ちまおう」

「ははっ!呪われちまうからな」


下品な笑い声が耳に届くが恐怖に強張った体では満足な抵抗もできなかった。
そのままカトリーナは布で口を塞がれたあとに後ろで手を縛られてしまう。
体は軽々と抱え上げられて運ばれていく。

廊下を歩いていくと地下に繋がる扉からカトリーナを呼ぶ複数の声が聞こえた。
扉は塞がれていて出られないようになっている。
邸内には誰もいない。
地下の食料が備蓄されている場所にニナやゴーン、侍女達が閉じ込められているのだと思った。
カトリーナはその瞬間、体を捩りニナ達を助けたいと手を伸ばした。
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