【アニメ化&書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
「……こんなことをしてどうなるかわかっているのですか?」


舞踏会の前にカトリーナをナルティスナ邸から連れ去ったとしても、クラレンスが動けばすぐに見つかってしまうのではないだろうか。
真っ先に疑われるのはサシャバル伯爵夫人やシャルルだろう。


「わたくしはどうなってもいいわ。お前がいなくなればいい。お前がわたくし達よりも幸せになることだけは許されないのよ!」 

「……!?」

「お母様の言う通りよ。アンタだけ幸せになるのだけは絶対に許さない。わたくし達はお前が苦しんで死んでいくのを見届けたらそれでいいの。どうせお先真っ暗だもの…………だから、最後に苦しんでから死んでちょうだい?」


シャルルとサシャバル伯爵夫人の唇は大きく歪んでいた。
サシャバル伯爵夫人とシャルルの執着が恐ろしく感じた。

(正気じゃないわ……)

カトリーナは俯いて静かになったのを見て二人は満足そうに笑っている。

二人の暴言を聞きながら、カトリーナはどうにかここから抜け出せないか考えを巡らせていた。
しかし無常にも馬車はサシャバル伯爵家へと到着する。

カトリーナが馬車の中から動かないように抵抗していると、二人はかなり苛立っているようだ。

シャルルは新しく雇ったのか侍従を呼んできた。
従者は戸惑いながらも「この方は?」と問いかける。
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