【アニメ化&書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
カトリーナは今から何をされるのか……考えるだけで恐ろしい。
あの二人は容赦なくカトリーナを傷つけるだろう。
カトリーナは自らを抱き込むようにして座り込んだ。

(このままだと……)

ふと、クラレンスやニナ達の顔が思い浮かぶ。
瞳から滲む涙を拭って、自らを奮い立たせるように立ち上がった。

以前ならば何もされても受け入れていた。
全てを諦めていたけれど今、カトリーナには大切な居場所がある。
もうやられっぱなしなんて絶対に嫌だと思った。

(弱気になっちゃダメ。クラレンス殿下か護衛の人達がもう邸に帰ってくるはず……)

カトリーナが出て行ってから手は加えられておらずそのままになっている屋根裏部屋。
咳き込みながらも綺麗な布を見つけて口や鼻を覆う。
カトリーナは小さな窓を開けてから、大きさを確かめていた。

(なんとか体が通り抜けられそう。問題は高さ……)

ロープや紐がないか屋根裏部屋の端から端までくまなく探していた。
それを本棚か柱に固定して窓から抜け出そうと思ったのだ。
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