【アニメ化&書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
「……っ!?」
その瞬間、体が宙に浮いた。
サシャバル伯爵夫人の大きな笑い声と共にカトリーナの体が下に落ちていく。
声も出せずに空に向かって手を伸ばして助けを求めるように名前を呼んだ。
「クラレンス、殿下……っ!」
次の瞬間、ふんわりと体が浮くような感覚に驚いてカトリーナは目を見開いた。
雪のようなふわふわな白いクッションに包まれたかと思いきや、そのまま体を抱きしめる逞しい腕。
カトリーナが顔を上げると、そこにはクラレンスの姿があった。
カトリーナが声も出せずにクラレンスを見つめていると、クラレンスは「……無事でよかった」と言ってカトリーナを抱きしめた。
その瞬間、カトリーナはクラレンスに縋るようにしてしがみつく。
「……カトリーナ、大丈夫か?」
「どう、して……クラレンス殿下が?」
カトリーナは攫われてから、まだ時間は経っていない。
どうやって居場所を特定したのか……不思議でクラレンスに問いかけると、どうやらカトリーナが攫われてすぐにニナ達は協力して地下の扉を蹴破ったそうだ。
そしてクラレンスを追いかけるようにゴーンが馬を走らせて、クラレンスが知らせを受けてすぐに邸に戻った。