【書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
「飲まないのですか……?」

「…………」

「お腹も空かれていると思ったので食事を用意しました。気に入っていただけるといいのですが」


ニナはそう言いながら不思議そうに首を傾げた。

カトリーナはどうしても喉が渇いていたため、頭を小さく下げてから水を飲み干した。
ずっと乾いていた喉が潤ったような気がした。
カトリーナがホッと息を吐き出すとニナは嬉しそうにしている。
こうして笑顔を向けられたことがないカトリーナはどのような反応を返せばいいのかわからずに、「ありがとうございます」と頭を下げる。

カトリーナが焦りを感じていると、ニナは白い液体のようなものが入っている真っ白な皿をカトリーナの前に差し出した。


「食べられそうですか?」


その言葉にこれが食べ物だとわかり、首を横に振る。


「いいえ」

「もしかして、食欲がないのですか?」


カトリーナはすぐに首を横に振った。


「働かなければ食事をしてはいけません」

「え…………?」

「働いた後にいただきます」

「……っ」

「何か、やることはありますか?」
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