ワケありベビーと純真ママを一途な御曹司は溢れる深愛で離さない~君のすべてを愛してる~
花蓮は恥ずかしがりながらも大人しく受け入れた。
少しだけくすぐったそうにするしぐさに、もっと甘やかしたくなる。

髪は伸ばしっぱなしで痛んでいる。肩も凝っていて疲れも溜まっているみたいだし、あとで美容サロンに連れて行こう。

「夕飯を用意させたよ。出来合いのもので悪いけれどお腹空いただろ?」

マンションに帰る途中で依頼しておいた食事が、コンシェルジュによって届けられていた。
あまり食欲がないと言っていた花蓮のために、さっぱり目でヘルシーな和食がテーブルに並ぶ。

花蓮はテーブルを見るとすぐにお腹を鳴らした。

「本当にありがとうございます。こんな豪華な食事久しぶりです。甘えてばかりで……なんとかして、なるべく早く出ていきますので……」

「久しぶりに会ったのに、寂しいことを言うな。ここを出てどこへいくっていうの?」

「だって……その……わたしがここにいたら邪魔じゃないですか?」

「どうして? 俺は大歓迎だけど」

気にしなくていいのに、やっぱり花蓮は控えめだ。
付き合っていたときも、無闇に贅沢をしない性格も好きだった。

「変わってないな」

思わず笑うと、花蓮はむっとして振り返った。
子どもっぽい表情が愛らしい。

「わたしは変わりました! 母として強くなったんですから」

どうやら成長していないという意味に受け止めたようだ。
彼女が自分ではない誰かに愛された現実に、胸が締め付けられた。
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