元皇女なのはヒミツです!
「…………」
二の句が継げなかった。彼女の言う通りだ。自分がフレデリック様に会いたいばかりに色んなことをめちゃくちゃにしてしまった。アメリア様のことを偉そうに批判したけど、一番我儘なのは私だったわ……。
「おい、グレース。言い過ぎだ」と、セルゲイが非難する。
「はぁ? あたしは本当のことを言っただけなんですけど?」
「他人を傷付けるような言葉を使うなって言ってるんだよ」
「そこの平民の自業自得でしょう? ってか、あんたもなんでわざわざリーズまで来たの? 革命後の復興で祖国はまだ大変な時期でしょう? そこの平民と一緒に嫌な現実から逃げて来ただけじゃないの?」
「おい……」
セルゲイの顔が強張った。
「あら、図星? 公爵家の三男って随分お気楽なものね。いいわね、皇族だけに責任を押し付けて、自分たちは連邦になってものうのうと貴族を続けられて」
「ふざけるなよっ!」ついにセルゲイが激昂した。「なんなんだよ、お前! 入学の頃からずっと俺たちに噛み付いて! リナがお前になにをやったんだよ!? それに帝国のことをなにも知らないくせに、偉そうなことを言うなっ!!」
「なにをやった、ですって……?」
にわかにグレースの声色が低くなる。そして震える声で叫んだ。