若き公爵の子を授かった夫人は、愛する夫のために逃げ出した。 一方公爵様は、妻死亡説が流れようとも諦めません!
話した通り、最初は食器を取り扱う店に向かった。
本当なら、ジョンズワートとしては湖畔や海辺の町にでも行きたかったところだが……今は冬。
カレンのことも考えて、暖かい場所を行先に選んでいた。
店に入った二人が最初に向かったのは、茶器が並ぶコーナーだ。
店主が「どうぞお手にとってご覧ください」と言ってくれたから、ジョンズワートは気になるものを手に取り、じっくりと形や模様を確認する。
「カレン、きみも気になるものがあったら見てごらんよ」
「い、いえ。私はやめておきます」
「……そうかい?」
カレンも紅茶は好きだから、茶器にも興味がある。
けれど、突然の旦那様とのデートで動揺しきりの今、茶器なんて手に持ったら落として割ってしまいそうだった。
だからお断りしたのだが……。カレンの返事に、ジョンズワートは少しだけ寂しそうな顔をした。
でもすぐに気を取り直して、自分で持ったカップをカレンに見せてくれた。
「ほら、これなんてキレイだよ」
ジョンズワートが見せたのは、白地に花があしらわれたティーカップ。
カップの内側は、ほどよいバランスで緑と花が配置されており、カップを鮮やかに彩っている。
ソーサーも同じように、白、緑、花、で構成されている。
「まあ……!」
流石は幼い頃から彼女に片思いする男、といったところか。
カレンの好みを的確に当ててきたものだから、彼女の表情もほころんだ。
「……緑はやっぱりいい色だよね」
「ええ! 私も、緑は大好きです」
そう返したときには、だいぶ緊張がほぐれていた。
緑色には人を癒す力があるという。そのおかげだろうか。
ジョンズワートとしては、カレンの緑の瞳のことも褒めたつもりだったのだが……。
それが伝わらなくとも、カレンが喜んでくれたからよしとした。
本当なら、ジョンズワートとしては湖畔や海辺の町にでも行きたかったところだが……今は冬。
カレンのことも考えて、暖かい場所を行先に選んでいた。
店に入った二人が最初に向かったのは、茶器が並ぶコーナーだ。
店主が「どうぞお手にとってご覧ください」と言ってくれたから、ジョンズワートは気になるものを手に取り、じっくりと形や模様を確認する。
「カレン、きみも気になるものがあったら見てごらんよ」
「い、いえ。私はやめておきます」
「……そうかい?」
カレンも紅茶は好きだから、茶器にも興味がある。
けれど、突然の旦那様とのデートで動揺しきりの今、茶器なんて手に持ったら落として割ってしまいそうだった。
だからお断りしたのだが……。カレンの返事に、ジョンズワートは少しだけ寂しそうな顔をした。
でもすぐに気を取り直して、自分で持ったカップをカレンに見せてくれた。
「ほら、これなんてキレイだよ」
ジョンズワートが見せたのは、白地に花があしらわれたティーカップ。
カップの内側は、ほどよいバランスで緑と花が配置されており、カップを鮮やかに彩っている。
ソーサーも同じように、白、緑、花、で構成されている。
「まあ……!」
流石は幼い頃から彼女に片思いする男、といったところか。
カレンの好みを的確に当ててきたものだから、彼女の表情もほころんだ。
「……緑はやっぱりいい色だよね」
「ええ! 私も、緑は大好きです」
そう返したときには、だいぶ緊張がほぐれていた。
緑色には人を癒す力があるという。そのおかげだろうか。
ジョンズワートとしては、カレンの緑の瞳のことも褒めたつもりだったのだが……。
それが伝わらなくとも、カレンが喜んでくれたからよしとした。