若き公爵の子を授かった夫人は、愛する夫のために逃げ出した。 一方公爵様は、妻死亡説が流れようとも諦めません!
最後に会ったのは、誘拐と死亡を偽装して逃げ出した4年前。
そのあいだ、彼に関する情報はなにもいれてこなかったが、間違いない。カレンが、彼を見間違えるはずもない。
ただの酔っ払いだと思っていた男は、ホーネージュ王国の公爵で、カレンの夫でもあったジョンズワート・デュライトだった。
「あ、ああ……あ、あ」
ジョンズワートに、出会ってしまった。自分だけならいい。ジョンズワートにそっくりのショーンまで見られてしまった。
きっと、ジョンズワートはショーンが自分の子供だと気が付いただろう。
少し見ただけでわかるほどに、二人はよく似ているのだ。
息子の手を握り、カレンはよろよろと後退していく。
そんなカレンの後ろに立ち、彼女を受け止めたのは、共にこの店に来ていたチェストリーだった。
「お嬢、大丈夫です。大丈夫ですから、落ち着いてください。ショーンにとっても、悪いことにはなりません。大丈夫ですから……!」
しかし、あまりの事態にカレンにそんな言葉は届かない。
ジョンズワートに、ショーンの存在を知られてしまった。
彼が再婚していたとしても、ショーンは公爵の長男だ。
ジョンズワートだって、自身の息子を放置するわけにもいかないだろう。
このままだと、色々なことが変わってしまう。壊れてしまう。
どうしよう。どうしよう。どうしよう。
あまりにも突然のことに、ろくに動かない頭でカレンが出した答えは――息子を連れて、ここから逃げること。だった。
そのあいだ、彼に関する情報はなにもいれてこなかったが、間違いない。カレンが、彼を見間違えるはずもない。
ただの酔っ払いだと思っていた男は、ホーネージュ王国の公爵で、カレンの夫でもあったジョンズワート・デュライトだった。
「あ、ああ……あ、あ」
ジョンズワートに、出会ってしまった。自分だけならいい。ジョンズワートにそっくりのショーンまで見られてしまった。
きっと、ジョンズワートはショーンが自分の子供だと気が付いただろう。
少し見ただけでわかるほどに、二人はよく似ているのだ。
息子の手を握り、カレンはよろよろと後退していく。
そんなカレンの後ろに立ち、彼女を受け止めたのは、共にこの店に来ていたチェストリーだった。
「お嬢、大丈夫です。大丈夫ですから、落ち着いてください。ショーンにとっても、悪いことにはなりません。大丈夫ですから……!」
しかし、あまりの事態にカレンにそんな言葉は届かない。
ジョンズワートに、ショーンの存在を知られてしまった。
彼が再婚していたとしても、ショーンは公爵の長男だ。
ジョンズワートだって、自身の息子を放置するわけにもいかないだろう。
このままだと、色々なことが変わってしまう。壊れてしまう。
どうしよう。どうしよう。どうしよう。
あまりにも突然のことに、ろくに動かない頭でカレンが出した答えは――息子を連れて、ここから逃げること。だった。