聖母召喚 〜王子に俺と結婚して聖母になれと烈愛されてますが、隙を見て逃げます〜
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中庭の様子はシェリナのいる部屋からも見えた。
アルウィードとリグロット、イケメン二人を従えて魔法で遊ぶ三千花に、嫉妬の炎が燃え上がる。
ギリギリと歯を食いしばり、窓枠を握りしめた。
シェリナは相変わらず部屋に閉じこもっている。
外出に良い顔をされないというのもあるが、外出を誘う王子様が現れないのも不満だった。
彼女にも家庭教師がついたが、彼女は不真面目な生徒で、教師の不興を買っていた。
「晴湖様はとても良い生徒でいらっしゃるのに」
同時に学ぶ晴湖を比べてシェリナを貶されるのも、気に入らない。
私が聖母なんだから、もっと敬いなさいよ。
シェリナはすべてが不満だった。
王子からもほかの貴族からもチヤホヤされるのは自分であるはずだった。
あの異分子たちがいるから私がこんな目に遭うんだわ。特に三千花。
「なんであいつばっかり」
シェリナは中庭の三千花を睨みつけた。