聖母召喚 〜王子に俺と結婚して聖母になれと烈愛されてますが、隙を見て逃げます〜





 蓮月は三千花とは別の場所に連れて行かれた。
 三千花はまた元の部屋に戻された。庭からの道中、アルウィードは思考に沈んだように黙り込んでいた。三千花もまた、何も言わなかった。

 部屋に戻るなり、アルウィードは言った。
「俺が君の世界に行けば良いのか?」
「え?」
 唐突な言葉に、三千花は混乱する。

「君はあちらにいたいんだろう? 俺は君と一緒にいたい」
 アルウィードの顔は真剣だった。

 三千花が何も言えずにいると、アルウィードはその唇を三千花に重ねる。その存在を確認するように、彼は三千花を絡め、(むさぼ)る。
 逃げようにもしっかりと抱きこまれ、離れられない。

 長く深い口づけに三千花は彼の焦燥を感じた。彼は彼女を翻弄(ほんろう)し、荒々しくかき乱す。なすがままになる三千花を、さらに彼は攻め続ける。

 やがてゆっくりと唇を離した彼は、また強くきつく抱擁(ほうよう)する。
「どこにも行くな」
 アルウィードの(ささ)やきは、三千花の心に深く突き刺さった。


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