聖母召喚 〜王子に俺と結婚して聖母になれと烈愛されてますが、隙を見て逃げます〜
四阿には先客がいた。つるバラの壁で隠れて見えなかった。
「あら、お邪魔だったかしら」
晴湖が話しかけると、先客の二人は顔を見合わせた。
「こちら、白石晴湖様。聖母候補のお一人です。こちらは、第三王子のエルンレッド様と、第四王子のリーンウィック様」
リグロットがそれぞれに紹介した。
「はじめまして、よろしくお願いします」
晴湖は美しいカーテシーで挨拶した。彼女の動きに連れて、茶金の髪がさらりと流れた。
二人は気まずそうに席を立とうとした。
「ご一緒にお菓子はいかが?」
晴湖が声をかけると、王子二人はまた顔を見合わせた