聖母召喚 〜王子に俺と結婚して聖母になれと烈愛されてますが、隙を見て逃げます〜
 ユレンディールは三千花を抱きしめ直した。彼女はいっそう体を固くする。

「三千花、愛してる」
 その耳元で囁く。

 三千花は驚いて彼の顔を見たあと、すぐに顔をそむけた。

 一生懸命顔をそらす三千花を見ると、ユレンディールの胸にわき上がるものがある。抑えきれず、彼女の耳たぶを甘咬(あまが)みする。

 三千花は体をよじって逃げようとする。が、彼はしっかりと抱きしめて離さない。ムラムラとわき上がる感情が、彼女のすべてを欲している。

 三千花の首筋に唇を()わせる。彼女はまたピクっと体を震わせた。彼女の吐息が熱く彼の心をたきつける。

「やめてください」
「やめない」

 ユレンディール自身、こんな激情を予想していなかった。

 三千花が逃れようとするその動きすら、今の彼には扇情的(せんじょうてき)だった。

「やめてってば!」
 三千花が思い切り叫ぶ。

 かまわず彼は三千花を抱きかかえてソファに運んだ。

 三千花が暴れても彼はびくともしない。その細い外見とは裏腹に。

 ユレンディールはそのまま押し倒して三千花のスカートをたくしあげる。
 ドアがノックされたのはそのときだった。

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