聖母召喚 〜王子に俺と結婚して聖母になれと烈愛されてますが、隙を見て逃げます〜
「何もしてないだろうな」
 王子は少年を睨んだ。
「眠ってる人を襲う趣味はないよ」
 ふふん、と少年は笑った。
 それを聞いて彼女はホッとした。何もなかったらしい。

「まあ、じっくり見させてもらったけど」
 とんでもないことを言われて、三千花は布団をぎゅっと握りしめる。
 少年は三千花の反応にニヤニヤ笑っている。

「お前――!」
 アルウィードは殴りかからんばかりだ。

「むしろ僕がされたよ。抱きしめられて、かわいいって全身を撫で回されて。頬ずりされて、背中にキスされて」
 王子に睨まれ、三千花はふるふると首を振った。まったくそんな覚えがない。

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