聖母召喚 〜王子に俺と結婚して聖母になれと烈愛されてますが、隙を見て逃げます〜
 大きな音を立てて車はどこかの大きな門に突っ込んだ。エアバッグが作動して、視界が真っ白になる。鉄製の格子がはずれて車の屋根に乗っかる。

 車が停止し、ガシャン! と大きな音を立てて門だった格子が車から滑り落ちた。

 三千花はすぐにシートベルトをはずした。隣のライエルのシートベルトもはずす。

「早く降りて」
 四人で車を降りる。三千花はしっかりリュックを持って行った。

 目の前には博物館があった。
「中に隠れましょう」
 ライエルが言い、先導した。

 その彼の前で、敵の攻撃が襲う。
 爆音と閃光のあと、ライエルは血を流して地面に倒れていた。

「ライエルさん!」
 三千花が叫ぶ。

「私はいいですから、殿下を」
 ライエルは言い、右手を伸ばした。

 彼は魔法で博物館の玄関ドアを吹き飛ばした。
「私は置いていってください」
 ライエルが弱々しく言った。

「できるか!」
 蓮月はライエルを担ごうとした。

「彼を地面に置け」
 アルウィードが命令する。

「お前!」
 蓮月はアルウィードを睨んだ。

 ライエルは自分から蓮月の手を離させる。彼は再び倒れた。

< 266 / 317 >

この作品をシェア

pagetop