聖母召喚 〜王子に俺と結婚して聖母になれと烈愛されてますが、隙を見て逃げます〜
「言ってしまったものは取り消せないものね。国王だってわかってて認定したんじゃない? あとは堂々と聖母ですけど何か! って演じるしかないわね」
「そんなああ」
三千花はがっくりと肩を落とした。
「私、三千花ちゃんが聖母って、しっくりくるけどな」
「どうしてですか?」
「あのとき……第一王子が私に手を伸ばしてきたとき、三千花ちゃん、割って入ってくれたじゃない。そういう優しくて勇気のあるところ」
いつか庭園で初めて第一王子と遭遇したときのことを指している、と思い出した。
「あれはとっさのことで……」
「とっさのときこそ人の真価が現れるのよ」
晴湖はにっこり笑った。
「あのとき私、手を繋いだじゃない。心細くなってしまったからなの。あなたの手の温かさにとても安心したの。ああ、あなたが聖母ってこういうことなんだって思ったの」
似たようなことを思っていたのだと気付き、三千花は驚いた。
「あなたならなんとかなるわよ、元気出して」
三千花は、はあ、とうなだれた。
晴湖の前向きさが、今は無責任に見えてしまう。
「あら、かわいい指輪をプレゼントされたのね」
言われて、三千花は左手を宙にかざす。初めてアルウィードに会ったときにはめられた指輪だ。
「どうしてプレゼントってわかったんですか?」
「それね、リガードリングだと思うの。ルビー、エメラルド、ガーネット、アメジスト、ルビー、ダイヤモンドの並びね。頭文字をとっていくと、『REGARD』で敬愛。昔のヨーロッパで愛する相手への贈り物に使われたのよ」
「え!?」
意味にも驚いたが、この世界で英語? と三千花は混乱する。
「そんなああ」
三千花はがっくりと肩を落とした。
「私、三千花ちゃんが聖母って、しっくりくるけどな」
「どうしてですか?」
「あのとき……第一王子が私に手を伸ばしてきたとき、三千花ちゃん、割って入ってくれたじゃない。そういう優しくて勇気のあるところ」
いつか庭園で初めて第一王子と遭遇したときのことを指している、と思い出した。
「あれはとっさのことで……」
「とっさのときこそ人の真価が現れるのよ」
晴湖はにっこり笑った。
「あのとき私、手を繋いだじゃない。心細くなってしまったからなの。あなたの手の温かさにとても安心したの。ああ、あなたが聖母ってこういうことなんだって思ったの」
似たようなことを思っていたのだと気付き、三千花は驚いた。
「あなたならなんとかなるわよ、元気出して」
三千花は、はあ、とうなだれた。
晴湖の前向きさが、今は無責任に見えてしまう。
「あら、かわいい指輪をプレゼントされたのね」
言われて、三千花は左手を宙にかざす。初めてアルウィードに会ったときにはめられた指輪だ。
「どうしてプレゼントってわかったんですか?」
「それね、リガードリングだと思うの。ルビー、エメラルド、ガーネット、アメジスト、ルビー、ダイヤモンドの並びね。頭文字をとっていくと、『REGARD』で敬愛。昔のヨーロッパで愛する相手への贈り物に使われたのよ」
「え!?」
意味にも驚いたが、この世界で英語? と三千花は混乱する。