聖母召喚 〜王子に俺と結婚して聖母になれと烈愛されてますが、隙を見て逃げます〜
「えっと、散歩とかしたいんですけど」
「しばらくは部屋から出ることはまかりなりません。御身の安全のためでございます」
「えー」
「ご自身の意図したところではないのでございましょうが、現在あなた様は重要人物として注目されています。下手に外を歩かれてはお命に関わる場合もございます」
昨日までただの一般人だったのに、どうして急に命がどうこうと言われなくてはならないのか。
「お暇でしたら刺繍の道具でも本でも持ってこさせましょう」
リグロットは優しく付け加えた。
「聖母様ってのが間違いだったと分かれば、解放してもらえるんですか?」
「……その可能性はあります」
「じゃあそれまで待つしかないか」
三千花がつぶやくと、リグロットは苦笑した。
「聖母認定の方が確率が高いと思いますけどね」
「は?」
「最高神祇官である大神官長より魔力の大きい第二王子殿下の主張ですから、ひっくり返ることはまずないかと」
「そんなあ」
「焦らずご理解くださいませ。時間はございます」
あなたたち基準でしかないじゃん、とは言えなかった。無断欠勤は何日続いたら首かな、と頭をよぎった。
「侍女。聖母様はこちらの世界のことをよくご存知ではない。それを踏まえてよくお仕えするように」
「……はい」
エミュリーが渋々返事をした。
「しばらくは部屋から出ることはまかりなりません。御身の安全のためでございます」
「えー」
「ご自身の意図したところではないのでございましょうが、現在あなた様は重要人物として注目されています。下手に外を歩かれてはお命に関わる場合もございます」
昨日までただの一般人だったのに、どうして急に命がどうこうと言われなくてはならないのか。
「お暇でしたら刺繍の道具でも本でも持ってこさせましょう」
リグロットは優しく付け加えた。
「聖母様ってのが間違いだったと分かれば、解放してもらえるんですか?」
「……その可能性はあります」
「じゃあそれまで待つしかないか」
三千花がつぶやくと、リグロットは苦笑した。
「聖母認定の方が確率が高いと思いますけどね」
「は?」
「最高神祇官である大神官長より魔力の大きい第二王子殿下の主張ですから、ひっくり返ることはまずないかと」
「そんなあ」
「焦らずご理解くださいませ。時間はございます」
あなたたち基準でしかないじゃん、とは言えなかった。無断欠勤は何日続いたら首かな、と頭をよぎった。
「侍女。聖母様はこちらの世界のことをよくご存知ではない。それを踏まえてよくお仕えするように」
「……はい」
エミュリーが渋々返事をした。