聖母召喚 〜王子に俺と結婚して聖母になれと烈愛されてますが、隙を見て逃げます〜
謁見はアルウィードの予告通り、午後に行われた。
アルウィードがわざわざ部屋まで迎えに来てからの移動だった。リグロットもいた。
エミュリーはコルセットをあまり締め上げなかった。それはエミュリーの意地悪だった。デブと思われて恥をかけばいいのよ、とエミュリーは思っていた。
が、三千花はまったく気づかない。コルセットって意外にキツくないなー、なんて思っていた。
それよりかつらが気になった。三千花は肩を越えるくらいの長さの髪だが、それでは短いとかつらをかぶらさせられたのだ。
着替えさせられた三千花を見て、アルウィードは満足げだった。
「よく似合っている」
そのまま抱きしめようとしてくるのを、三千花はサッとかわした。
「逃げるのがうまくなったな」
「何度もやられてたまるか!」
「問題ない。すぐに俺に惚れるからな」
「こんな自惚れ屋が王子なんて、この国やばくない?」
「自信のないやつよりマシだろう」
「根拠のない自信は盲信って言うのよ、わかった?」
その様子を見たリグロットはにっこりと笑った。
「すっかり打ち解けたご様子、私は安心致しました」
「曲解がひどすぎる!」
ツッコミを入れたが、リグロットはニコニコしていた。