聖母召喚 〜王子に俺と結婚して聖母になれと烈愛されてますが、隙を見て逃げます〜





 部屋を出るとリグロットが先導し、アルウィード、三千花、エミュリーと続いた。
 なんだこの大移動、と三千花は思う。

「魔法でパパっと移動じゃないんだ?」
「城内の魔法での移動は禁じられている」
 三千花の問いにアルウィードが答えた。そんなルールあるんだ、と変なところで感心してしまう。

 やがて、重厚な作りの扉の前にたどり着いた。重々しいその扉の存在だけで気圧されてしまうのに剣を持った兵士が警護しているから、三千花はさらに気後れを感じた。

「アルウィード殿下のご到着です」
 リグロットの言葉に、扉の両側の兵士が敬礼を返す。
 本当に王族みたい、と今更ながらに思った。

 兵士は機敏な動きで90度動き、
「アルウィード殿下のご到着です!」
 と扉に向かって叫んだ。
 内側へ、ゆっくりと扉が開かれた。
「アルウィード殿下のご到着です!」
 内側にいた兵士が叫ぶ。
 外の兵士がさっと体の向きを直す。

 何これ。
 三千花は動揺する。が、アルウィードは平然とそのまま歩いていく。三千花も続いた。

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