聖母召喚 〜王子に俺と結婚して聖母になれと烈愛されてますが、隙を見て逃げます〜
「私を紹介してくださらないの?」
「失礼しました。三千花、こちらが私の母上、リオネルタ・シャレン・ジャリスファーレン」
「よろしくね、三千花」
「よろしくお願いします」
 条件反射で頭を下げた。
 違う、そうじゃなくて!

「隣が父上。ジャンレット・ロイン・ジャリスファーレン」
「聖母候補どのは少し変わっておられるな」
 アルウィードが国王を紹介すると、国王ジャンレットがそう言った。
 やっぱりなんとなくつい頭を下げてしまう。

「聖母じゃないと思うんですけど……」
 三千花は小声で言ってみるが、小声すぎたらしくて何も反応が貰えなかった。

「こちらは叔父のライアルード・ウィン・リンバートソン大神官長と、その妻のアミリエア夫人」
 ライアルードは三千花に会釈したが、アミリエアはツンとすましている。

 ライアルードもまた長身だった。背の高い一族だな、と三千花は思う。

「その息子であり我が従兄弟のユレンディール。神官だ。彼にはもう会ってるんだよな」
「そう。三千花様とは楽しいひとときを過ごさせていただいたよ」
 なんて言い方、と思って彼を見ると、優しい微笑が返ってきた。三千花は照れて顔を伏せる。

 アルウィードは不快そうにユレンディールに目をやる。彼は(あお)るように笑みを返した。

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