聖母召喚 〜王子に俺と結婚して聖母になれと烈愛されてますが、隙を見て逃げます〜
 時間になり令嬢が案内され、部屋に訪れる。
 とても可愛らしい女性だった。薄い金髪に水色の瞳。ほんのり塗られたチークが白い肌を際立たせていた。淡いピンクのドレスが彼女の可憐さに似合っていて、若々しい溌剌(はつらつ)さがあった。

「ようこそ、ファリエルタさん!」
 ひきつった笑顔で出迎える。

「お招きいただき、ありがとうございます」
 ファリエルタがカーテシーで挨拶をする。慌ててカーテシーを返した。反射的にやっているが、これで合っているのかわからない。

 お互いに自己紹介をしてから、ファリエルタがテーブルにつく。
 彼女のカップに紅茶を注いで次に自分の分を注いでから、席につく。

 三千花はドヤ顔で言った。
「今日は無礼講です! 自由に食べて飲んでくださいね! お茶のおかわりはセルフでよろしく!」

 言われたファリエルタはポカンとした。
 あれ? と思っていると、ファリエルタの後ろでエミュリーが大きくバツ印を作って三千花にサインを送っていた。

「え、ダメ?」
 ファリエルタはわなわなと震えている。


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