聖母召喚 〜王子に俺と結婚して聖母になれと烈愛されてますが、隙を見て逃げます〜





 翌朝、三千花は今度は聖母候補二人との面会が許されたと伝えられた。
「昨日のお茶会はかなり愉快(ゆかい)な様子だったと聞いたが」
 アルウィードが言う。

「ぜんぜん楽しくない」
 ファリエルタとは最初にもめた以降もぎこちなく時間を過ごした。あれを愉快だと報告したリグロットは性格が悪いと思う。

「ほかの聖母候補との面会が許されたが……やめておくか?」
「本当に?」
 三千花はアルウィードを見る。

「今日の午後だ」
「日本人なの?」
「おそらくは君と同国の人だ」
 ではやはり日本人だ。あの免許証と学生証の二人。

 三千花は期待すると共に緊張した。
 一緒に逃げるためには、アルウィードに気取られないことが肝心だ。
「どうした?」
「なんでもない」
 三千花は慌てて否定した。

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