光が消えていってしまう君へ

四山黒羽

俺は、四山黒羽。

紫都と、紗和の幼馴染。

紫都が引っ越すことになったときにたまたま俺も引っ越すことになったから、今でも仲良くしている。

紗和はずるいずるいって言って泣いてたけど。

ただ、さっき紫都が倒れた。

今までにもたまにしんどそうな顔をしてることはあったけど倒れたのを見るのは初めてだ。

みやが保健室に連れて行ったけど、大丈夫かな。

みやっていうのは、一宮藍斗のあだ名。

同い年だし、仲がいいからそう呼んでる。

後輩にも、みや先輩って呼ばれてるしな~。

にしても、紫都が紗和にあんなことを言うなんて予想外だな。

てっきり泣いて喜ぶかと思ったのに。

でも、引っ越してから紫都は変わった。

基本的には俺とみやとほかの仲間ぐらいとしか喋らなくなったし。

冷たい瞳をすることが増えた。

それでも、紗和には優しいままだと思ってた。

何かあったのかな。

まぁ、本人に聞くしかないだろ。

まぁ、答えてくれるとは思ってないけど。

あいつ結構秘密主義なところがあるからな。

つーか、秘密主義すぎだろ。




「幼馴染なのに、蚊帳の外に追いやられてるなぁ~」




俺には教えてくれてもいいのに。
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