光が消えていってしまう君へ

制服

「制服楽しみだな~」


小学校では私服だったから、制服に憧れがある。

お兄ちゃんも、京都の中学校で私服だったから、制服を着るのは初めて。


「今から取りに行ってるんだから。」

「うん。でも楽しみなんだもん。」

「もうすぐ着くぞ。」


楽しみだな~

着いた。

ドキドキしながら制服屋さんに入る。


「わぁ~。人もいっぱいいるね。」

「だいたい一年生しかいないけどな。」

「お兄ちゃんは転校だからね~。」


こうやって見ると一年生と三年生の差がはっきりとわかる。

身長とか、顔とか。


行動とか...


なんか、小学生とかの男子ってうるさいし、迷惑ばっかりかけるし。

あ、紫都は違ったけど。


「お~。可愛い!」

「そこしか興味ないのかよ。」


呆れられた。

でも、男子の制服もブレザーで、ちょっと嬉しそうだった。

学ラン似合わなさそうだもんね。



試着してみることにした。


「どう?似合う~?」

「似合ってるわよ~」

「お兄ちゃん、意外と似合ってる!」

「意外とはなんだ意外って。」


だってーなんかお兄ちゃんって大人びてるんだもん。

ちなみに、お兄ちゃんは一般的に言うとイケメンでモテモテだった。


「紗和も似合ってるな~」

「えへへ。ありがとう!」


こういう時にシスコンが出てくる。

普段は普通のお兄ちゃんなんだけどね。
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