内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】

「TPOに合った服装、かつ自分なりのお洒落……」

 迎えた土曜日の午後。クローゼット脇の姿見の前で、私は悩んでいた。

 長い髪はサイドをねじったハーフアップにして、普段はあまり色を使わないメイクも、アイシャドウにシナモンブラウン、リップにはボルドーの色を使った。

 姉に譲ってもらったはいいが、ずっと使う機会がなかった化粧品たちが役に立った。

 顔から上は一応それなりになったものの、問題は服装だ。

 白のブラウスに紺のベスト、少なめのプリーツが入ったブラウンのチェック柄ボックススカートを合わせてみたが、なんだか高校生の制服のよう。

 せっかくデート仕様にした髪やメイクにも合っていない気がする。

 昨夜、遅くまでスマホとにらめっこをしてデート服について調べたので、クローゼットをひっくり返して一応それらしいファッションにはしてみたつもりなのに……。

「真智、準備できたか?」

 その時、ノックと共に龍一さんの声がした。勉強の成果を発揮して褒められたい気持ちがあった私としては、まだ百点の仕上がりとは言い難く慌ててしまう。

< 116 / 247 >

この作品をシェア

pagetop