内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】
デート先はすべて車を運転する龍一さんにお任せで、私は助手席で礼儀正しく座っている。
会社と自宅との往復ばかりしではあまり意識していない街の景色が、なんとなく新鮮に見える。
ドライブが始まってしばらくは緊張のせいで会話が見つからなかったが、今日は、龍一さんをよく知るためのデート。質問攻めにするくらいの意欲を見せなければ。
「あのっ。龍一さんのこと、色々お聞きしていいですか?」
「ああ。むしろ、知ってもらわないと困るからな」
「ありがとうございます。では……」
降矢龍一、三十二歳。東京都出身。六月生まれのふたご座で、血液型はA。身長一八一センチ。好物は茄子。
――と、いうような基本的なプロフィールは同居開始時にお互い教え合っていたので、今日はもっと深いところまで聞いてみたい。
「ご趣味は?」
「それはさんざん言っているだろう、仕事だ」
「あっ……失礼しました。では、特技は?」
「それも仕事だ」
会話終了。……ダメだ。私にインタビュアーの素質がなさすぎる。
「えっと、ちょっと待ってくださいね。あとは……」
「そう緊張するな。別に、逐一きみを採点しているわけじゃないんだから、見合いの定型文みたいな質問じゃなくて、もっと自由に聞いてくれていい」