内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】
「龍一さん、あの、ご相談があって……」
「相談? なんだ?」
「来週の金曜日、同期の忘年会に誘われているんです。大人数の会ですが中には男性社員もいるので、龍一さんの許可を得てから行こうと思いまして……もちろん、ダメと言われれば欠席します」
同期の忘年会……ということは、以前食堂で見かけた男もいるのだろう。
初めて一緒に酒を飲んだ研修の時、俺よりずいぶん少ない酒量で酔っていた彼女の姿を思うと、行かせたくない。
もともと嫉妬深い婚約者を装っているのだからひと言「行くな」と言えばいいだけだが、今の俺は本心から嫉妬しているので、逆に言い出しづらい。
俺の想いが透けて見えてしまったら、真智はどんな反応をするのか。
情けないことに、それを知るのが怖かった。
「俺のことは気にせず、気晴らしに行ってくるといい」
理解ある男のフリをして、微笑んでみせる。
真智は少しの間を置いて、「わかりました」と頷いた。