内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】

 インターンの分際で企画が採用されたことに有頂天になっていたら、そのうち大量のクレームが届いて販売停止に追い込まれた夢望。

 まだ学生だからと俺は責任を追わずに済んだが、それも含めなにもできない自分が悔しいばかりだった。

 御曹司だからと侮られることのないよう、誰にも文句を言われないよう、未熟な自分を変えたい。

 ただひたすら勉強し、経験を積み、実力をつけなくては。その頃からそう思うようになったので、夢望という商品が後味の悪い末路を辿ったことは、ある意味よい転機だった。

 いつか、夢望に代わる商品を、再びSparcilが生み出す。そんな野望を秘めつつも、とりあえずは目先の仕事に真摯に向き合い、次期社長の肩書きに恥じない人間になる。それが当面の目標だった。

 真智はそんな俺の胸中など知る由もないのに、偶然にも俺と同じ夢を思い描き、実現させようとしているのか……?

 俺の頭の中に、運命のふた文字が浮かぶ。

 恋愛に興味のなかったころは陳腐だとしか思わなかったそのフレーズが、今、俺の胸を信じられないくらいに熱く震わせている。

 彼女はやはり俺にとって特別な、運命の相手なのではないかと。

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