内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】

「商品名は、夢望……ではないですか?」
「そうそう、それだ。よく覚えてるな」
「当然です。開発したのは俺だったんですから」

 このことは、あまり口外しないよう父から言われていた。

 夢見は一時的にブームを作った商品とはいえ、終売に追い込まれた過程を考えると手放しに良い商品だったとは言えない。

 いずれ会社を背負う俺がその開発者だと知られるのは得策ではないと考えたのだろう。

 しかし、いつまでも隠している方がおかしい。開発に失敗はつきものであるし、それを乗り越えさらなるヒット商品を生み出す企業こそ、Sparcilの目指す姿だ。

「そうだったのか……。当時の俺はまだ新入社員だったが、学生たちの間で一大ブームが起きたのは覚えてる。星がキラキラするせいで授業に集中できないヤツはどうせ他のちょっとした刺激でも集中できないんだから、当時のクレームは言いがかりだと俺は思う。しかし、羽澄はその辺りもクリアした商品を考えているらしい」
「そうですか。楽しみですね」

 早く真智本人口から、その話を聞きたい。

 家にいる時間を短くしていたのは自分であるにもかかわらず、今は彼女が瞳を輝かせながらその話をしてくれる機会を待つのが、楽しみでたまらない。

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