内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】

 当初は恥ずかしいから遠慮がちにベッドの端にお邪魔したというのに、龍一さんに『おいで』と呼ばれてじりじりとそばに寄ったら、そのまま抱きしめられてしまったのだ。

 自分の鼓動がうるさくて、龍一さんにまで聞こえてしまいそう。

「朝までこのままですか……?」
「嫌か?」
「い、嫌と言うわけじゃなく……緊張で、寝られなそうで」

 好きな人をこんなに近くに感じられることがうれしい気持ちもあるけれど、朝までとなると絶対に心臓が持たない。

 だから解放してほしいのに、龍一さんはますます腕に力を籠めて、ふっと笑った。耳に息があたってくすぐったい。

「かわいい」

 内緒話のように囁かれて、ただでさえ熱い頬の温度がさらに上がった。

 練習だと称した甘い言動は今までもあったけれど、今日はそれがさらにレベルアップしている感じだ。

「これが〝本物の婚約者〟……ですか?」

 彼の胸にくっついていた顔をおずおず上げて尋ねる。

 眼鏡をかけていなくても表情がわかるくらい近くに彼の顔があって、しかもその眼差しが蕩けそうに甘いので、視線が絡んだだけで鼓動が暴れる。

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