内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】
クリスマスイブの前日、土曜日の夜。会社は休みだがどうしても今日中に仕上げたい企画書があり、ひとりでステーショナリー開発部のオフィスに出勤をした私はパソコンの画面を睨んでいた。
すでに二度、石狩さんのチェックを受けていたが詰めが甘く修正指示が入り、これが三度目の正直になる。
今度こそ企画に穴がないか最終行までじっくり読み込むと、ふうっと息をついてカーソルを先頭ページに戻した。
【夢望の姉妹商品・夜光鉛筆『夢叶』についての企画書】
来週、今年最後の企画会議がある。そこでこの『夢叶』の商品化を決めて、年明けから実際に動き始める。
さらに理想を言えば、龍一さんがシンガポールへ行ってしまう前に試作品の第一号が出来上がればと考えている。
前々から温めていた企画だが、このタイミングで進めたいのには理由があった。
『そういや、前に製造中止になった商品でお前がリベンジに燃えてるヤツ、あれ、学生時代の降矢が開発したものだったらしいぞ』
同期の忘年会があった翌週、石狩課長からそんな話を聞かされた。