内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】
「離れている間、きみがくれたプレゼントを励みに俺は努力する。きみも、その婚約指輪を見て俺を思い出せ。その指輪に関しては、一日も外すのを許さない」
「龍一さん……」
ネックレスの件に関しては、大切にしたいからと理由を説明したら毎日つけなくてもよくなったけれど、指輪は譲れないらしい。
今回は、私も同じ気持ちだ。
「わかりました。ずっと着けておきますね」
「そうしてくれ。さて、そろそろ出ようか」
龍一さんに従い、レストランを出る。クリスマスイブを満喫できた素敵な一日だったので終わってしまうのが切ない。
明日も会社だし、浮かれてばかりもいられないけれど。
エレベーターの前で少ししょんぼりしていたら、龍一さんが私の手を握る。車で来たからお酒は飲んでいないのに、彼の手のひらはとても熱かった。
その時ふと、彼が押したエレベーターのボタンが、上階行きの方であることに気づく。
帰るならエントランスのある一階に下りるはずなのに。
「あの、龍一さん、ボタンを間違えてます」
「間違えていないよ」
「だって、この上にはスイートルームしか……」