内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】
左手薬指の婚約指輪を撫でてみても、心が落ち着くことはない。私と龍一さんはその程度の危うい関係だったのだと思い知らされた気がした。
小峰さんは絶句する私を見て満足げにニコッと微笑む。
「じゃあね~」
上機嫌でそう言い残し、龍一さんの向かったのと同じ搭乗ゲートへと、足取りも軽く歩いて行った。
龍一さんと離ればなれになってから、私は毎日疑心暗鬼になった。
仕事の合間には彼がメッセージをくれたり写真を送ってくれたりしていたのだが、嬉しかったのは最初の数日だけ。
そのうち、逆に私の胸をかき乱す原因となっていた。
龍一さんの写真に写る景色や食べ物が、数時間遅れで小峰さんのSNSにもアップされていたからだ。時には彼と同じ腕時計をした男の人の腕などが映り込んでいることもある。
しかし、小峰さんはSNSのプロ。それらしく見せる術を熟知しているだけにすぎない。
自分に言い聞かせてなんとか平静を保とうとするものの、暇さえあれば彼女がSNSを更新していないか確認する癖は止められなかった。