内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】

「ママ、きょうね、ムギ、ないてないの」
「ズダーン! ガガガガ、みて、これつくった! ロケット!」
「ママ、あした、おむついるよ。あと5まいしかなかった」

 園の先生たちに別れを告げ、保育園を出ると同時にマシンガントークが始まるのはいつものことだ。

 一気に話しだす三つ子の声を聖徳太子のごとく聞き分けて、順に返事をする。

「うんうん、偉いね麦」
「秋のロケット、かっこいいじゃ~ん」
「オムツの在庫、見てくるの忘れた~と思ってたの。ありがと、楓」

 お昼寝布団がないぶん朝より荷物は軽いが、龍一さんを待たせているのを忘れそうになるくらい、話を聞くだけで忙しい。

 必死で相手をしながら龍一さんの待っていた方向へとゆっくりベビーカーを押していると、私たちの姿に気づいた彼は大きく目を見開いた。

 彼の前まで来ると、歩道の端にベビーカーを寄せて立ち止まる。

「お待たせしました」
「真智、この子たちは……」
「今すぐにすべてをご説明するのは難しいですが……三人とも、私の子です」

 私の言葉を受け、龍一さんが三つ子を順に見つめる。視線に気づいた三人も、きょとんとして龍一さんを見つめた。

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