内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】

 仕事と育児に追われる彼女との連絡は、最低限しか取っていない。

 彼女の気持ちがどうあれ三つ子の父親になろうとしている立場で、恋愛感情を優先させ彼女の負担になるようなことは避けたかったのだ。

 だから、話し合いの日の約束を取り付けてからは、大人しくその日を待っている。

「ああ。朝、熱があるとかで休むと連絡があった。万が一子どもたちも発熱していたら心配だし、午後になって明日はどうするのかメッセージを送ってみたんだが、返事がないどころか既読もつかない。あのくそ真面目な羽澄が連絡に気づかないなんてよっぽどだぞ」

 石狩さんがスマホを操作し、自分が送ったメッセージの文面を見せてくれる。確かに、既読表示がない。

 真智が上司からの連絡を無視するわけがないので、確認できない状態なのだと考えるのが妥当だろう。

「……それは心配ですね。彼女の自宅に行ってみます」
「ああ、そうしてやってくれ」

 石狩さんと別れてすぐ、念のため真智に電話を掛けてみる。しかし、呼び出し音が鳴るばかりで彼女が出る気配はない。

 朝より熱が上がり、自宅で臥せっているのだろうか。

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