内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】

「そっか、これからはそんな余裕もできるんですね。今までは料理をするにもそんな余裕はなく、とにかく毎日の生活を乗り切ることしか考えてなかったので……」
「それでじゅうぶん立派だよ。俺はまだ少しの間しか三人の面倒を見てないが、24時間365日あれをひとりでしろと言われたら、気が遠くなる。夫婦で協力するだけでなく使えるサービスはできるだけ使って、真智もこれからは少し休んだ方がいい」
「……ありがとうございます」

 休みたくても休めない毎日を必死で駆け抜けてきたから、ふとかけられた優しい言葉に、またしても目が潤んでしまう。

 ダメだ……今日はどうにも涙腺が緩い。

「これからは泣きたい時には泣いて、つらい時につらいと言ってくれ。そのために俺がいるんだ」
「ああ、もう……ダメですって。あんまり甘やかさないでください」

 再び眼鏡をテーブルに置き、ハンカチを顔に押しつける。龍一さんは私が泣けば泣くほどなぜか嬉しそうだ。

「心から愛する相手だ、甘やかすに決まってる」
「だから、ダメですって……うぅ」

 泣かされてばかりのランチだったが、三年以上の時を経て重なり合った思いを確かめられた時間は、間違いなくあたたかな幸せに満ちていた。

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