内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】
決して強がりではない。高校時代に亡くなった母が、私とひとつ上の姉によく言い聞かせていたのだ。
『一生懸命勉強して、誰にも依存せずに生きられる自立した女性になりなさい』
これは、母の経験からくる言葉だった。
父親だった人には父性のような感情があまりなく、母が姉と私を年子で産むと育児を放棄するように家に寄りつかなくなり、すぐに離婚したそうだ。
私が物心ついた時にはすでにいなかったし、養育費も一銭も払っていないのだとか。
それから母は私と姉を女手ひとつで育ててくれたけれど、高卒のために条件のいい仕事に就くことが難しく、我が家は経済的に苦しかった。
だからこそ、母は我が子には同じ苦労をさせたくなかったのだろう。
勉強していい大学に入って、安定した職に就く。それが母の理想とする将来だった。
姉が高三、私が高二の時に母が脳出血でこの世を去ってからも、私たち姉妹は変わらず母の期待に応えようと必死で勉強した。
大学に通うには奨学金を利用するのが必須条件だったため、成績は絶対に落とせなかった。