内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】
無事に大学を卒業した後、姉は看護師になり、大学病院に勤務。私は堅実な大手企業Sparcilへの就職を決めたわけだが、日夜スキルアップのための勉強に明け暮れていたために、恋人はおろか親しい友人すらいない。
つまるところ霜村くんが言ったように〝ぼっち〟なのだが、独りには慣れているし、必要以上の疎外感を感じたりはしないのだ。
「羽澄は平気でも、俺は誰かが独りでいると無性に気になっちゃうんだ。だから付き合ってくれよ。メシは誰かと食った方がうまいだろ」
「それはそうだけど」
「じゃあ決まりな。混む前に行こうぜ」
少年のように笑って足を速める霜村くんは、スーツを着ていなければ本当に修学旅行生みたいだ。
女子高、女子大出身の私は基本的に男性は苦手だが、霜村くんは昔からの友達のような親しみやすさがあるから、付き合いやすい。
なんにせよ、ひとりで味気ない食事をするよりは彼と一緒でよかったかもしれない。
料理のことも、しっかりメモを取らないとね……。
肩から提げたバッグの持ち手をギュッと握り、霜村くんの背中を追いかけた。