内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】

 午後二時前に座学研修の行われる貸会議室に移動し、外部から招待した企業コンサルタントによる講演に参加した。

 長机が並んだ会議室のどの席に座るかは自由。前方のスクリーンが見やすい部屋の中央の席に着くと、少し遅れて隣の席に小峰さんが座った。彼女が椅子を引いただけで、バラのような甘い香りが辺りに漂う。

「ねえ、羽澄さんって霜村くんと付き合ってるの?」
「えっ? どうして?」
「お昼、一緒に食べてたじゃない」

 小峰さんが冷やかすようにくすくす笑う。

 そ、そうか……。男女がふたりでご飯を食べたら、そんな風に誤解されてしまうのか。

「まさか。ただの友達だよ」
「え~、そうなの? 見た目レベル的にお似合いだと思うのに」

 見た目レベル? 私は確かに地味で容姿にも全く自信がないけれど、霜村くんまで一緒にけなされるのは違うだろう。

「そ、それは霜村くんに失礼だよ……」
「えー? もしかして、羽澄さんってああいうのがカッコイイと思えるタイプ?」

 話がかみ合わない……。

< 27 / 247 >

この作品をシェア

pagetop