内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】
午後二時前に座学研修の行われる貸会議室に移動し、外部から招待した企業コンサルタントによる講演に参加した。
長机が並んだ会議室のどの席に座るかは自由。前方のスクリーンが見やすい部屋の中央の席に着くと、少し遅れて隣の席に小峰さんが座った。彼女が椅子を引いただけで、バラのような甘い香りが辺りに漂う。
「ねえ、羽澄さんって霜村くんと付き合ってるの?」
「えっ? どうして?」
「お昼、一緒に食べてたじゃない」
小峰さんが冷やかすようにくすくす笑う。
そ、そうか……。男女がふたりでご飯を食べたら、そんな風に誤解されてしまうのか。
「まさか。ただの友達だよ」
「え~、そうなの? 見た目レベル的にお似合いだと思うのに」
見た目レベル? 私は確かに地味で容姿にも全く自信がないけれど、霜村くんまで一緒にけなされるのは違うだろう。
「そ、それは霜村くんに失礼だよ……」
「えー? もしかして、羽澄さんってああいうのがカッコイイと思えるタイプ?」
話がかみ合わない……。