内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】
「小峰さん、Sparcilが好きじゃないの?」
「は……?」
「私は好きだよ。Sparcilの作る文房具も、挑戦し続ける会社の姿勢も。だから、その気持ちとこれから自分がやりたいことを、一生懸命解答用紙にぶつけたの。私の見た目とか、そういうのを馬鹿にするのは構わないけど、私の熱意を汲んでチャンスを与えてくれた会社に文句を言うのは違う。……と思う、よ」
つい反論してしまったが、基本的に人とぶつかり合うことが苦手なので段々と弱気になって、最後の方は声が掠れた。
案の定、小峰さんの顔にはありありと怒りが浮かんできて、背中に冷や汗が伝った。
もしかして、余計なことを言ってしまったかも……。
「試験の成績がよかったってだけで、ずいぶん偉そうになるものね。まぁいいわ。経営戦略部に入ったところで、どうせ実力不足で勝手に落ちぶれていくんでしょうし」
「小峰、八つ当たりはそれくらいにしておけよ」
見かねた様子で間に入ってきたのは霜村くんだ。
小峰さんはキュッと下唇を噛むと彼を睨みつけ、何も言わずに私たちの元を離れていった。
緊迫した空気が和らぎ、肩の力が抜ける。