内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】
「ごめん、霜村くん。また気を遣わせちゃったね」
「まったく、同期なんだから仲良くしてくれよな。まぁ今のは完全に小峰の言いがかりだったから、羽澄が言い返したくなったのもわかるけど」
「……他にも私がトップで気に食わないって言う人、きっといるよね」
気心の知れた霜村くん相手だからか、少し弱気な自分が顔を出す。
テストの成績が良かったのは確かだけれど、営業部で目に見える好成績を打ち出している霜村くんや、会社を代表してSNSに実名や顔を出し、時には心無い言葉をぶつけられることにも耐える小峰さんには、私のように地味な社員が選ばれた結果は、納得しがたいものだったかもしれない。
「気に食わなくたってそれが結果なんだ。謙虚に受け止めないヤツに成長はないよ」
「霜村くん……たまにいいこと言うよね」
「〝たまに〟が余計なんだよ」
いつものように屈託なく笑う彼に励まされ、小峰さんのことは気にしないようにしようと決める。
彼と連れ立って会議室を出ると、通路の端に立ち、帰っていく参加者たちに挨拶をする専務の姿があった。