内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】
龍一さんがあまりに淡々としているので理解するのが一瞬遅れたが、夜の営みのことだろうか。処女の私は過剰に反応してしまい、頬がかぁっと熱くなる。
「わ、私も同じ考えですが……〝とりあえず〟と言うのはどういう意味でしょう?」
「半年後にシンガポール行きが決まっている今は大丈夫だと思うが、そのうち〝後継ぎはまだか〟というようなプレッシャーが、きみにのしかってしまうかもしれないと思ってね。そういった外野の声に黙って耐えるのと、好きでもない夫に抱かれるのと、きみはどちらがいい?」
後継者問題があったのは盲点だった。偽装結婚とはいえ、子作りだけは行動を起こさなければ結果が伴わない。
ということは、いずれ龍一さんと裸で同じベッドに?
経験値がなさすぎるせいで、想像しただけで『きゃぁ!』と絶叫しそうになる。
「……少し、考える時間をいただいてもいいですか? あの、私……しょ、処女なので」
消え入りそうな声で白状する。恥ずかしくて全身から汗が噴き出した。
龍一さんの立場を思えば子作り問題にはいつかきちんと向き合わなければいけないだろうけれど、結婚を決めたばかりの今、簡単に答えは出せない。