内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】

 龍一さんが思案するように腕組みをしたけれど、すぐに腕を解いて私を見た。

「いや、毎回でなくても時間が合えば一緒に取った方がいいだろう。 お互いがなにを食べたか知っていた方が、夫婦らしさが増す」
「……確かに。今夜はどうしましょうか?」
「荷解きもあるし、外に出るのは疲れるだろう。適当にデリバリーを頼んで、一緒にここ食べよう。今後のことも相談したいしな」
「わかりました」

 私たちは好き合って結婚するわけじゃないから、一緒に生活するうえで色々とルールが必要だろう。

 食事については今少しだけ話したものの、その他にも決めておくべきことが山ほどあるはずだ。

 それから、私は自分に与えられた部屋にひとりで移動した。前の家から運んできた荷物の整理を始めるためだ。

 龍一さんも手伝おうとしてくれたけれど、いきなり私物を見られるのは気まずいので遠慮した。

 元は空き部屋にしていたそうだけれど、龍一さんの手配で昨日のうちにカーテンがつき、ベッドとデスク、シンプルな棚も運び込まれている。

 家具はすべてナチュラルな木製で統一されていて、寝具のカバーやカーテンは爽やかな若葉色。疲れて会社から帰宅したときに、自然と癒やされそうな優しい雰囲気だ。

< 88 / 247 >

この作品をシェア

pagetop