内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】
悶々としながら、広いクローゼットを開ける。龍一さんが用意してくれたのであろう、小物類を収納する引き出しがあったので、ブラやショーツを小さく畳んで、そこへ納めていく。
自分の趣味とはいえ暗い色ばかりが並んでいるので、つい「色気なさすぎ……」とひとりごちた。
そのうち龍一さんと子作りに取り組む日が来るかもしれないのだから、少しは女性らしいものを購入しておくべき?
いや、それにしても今から準備するのはさすがに気が早すぎるだろう。
最後のひとつとなった紺のシンプルなブラをまじまじ見ながら心の声と格闘していたその時、不意に部屋のドアがノックされた。
「――真智。少しいいか?」
「は、はいっ! どうぞ!」
龍一さんの声に慌てて引き出しを閉め、ドアの方を振り向く。遠慮がちに入ってきた彼は、まだ片付いていな床の段ボールを一瞥し、私の前に立った。
「今から夕飯を頼んでおこうと思うが、きみはなにがいい?」
「私はなんでもいいです。龍一さんのお好きなもので」
動揺を悟られまいとへらっと笑ってそう答えたら、龍一さんの眉間に皺が寄った。