内緒で三つ子を産んだのに、クールな御曹司の最愛につかまりました【憧れシンデレラシリーズ】

 内心アワアワしながらも身動きが取れず、鼻先まで迫ってきた龍一さんの顔を直視できずにギュッと目を閉じたその時――。

 静かな部屋に、軽やかなスマホの着信音が鳴り響いた。

 スッと私から離れた龍一さんが、ポケットからスマホを取り出す。

「……父だ。きみを紹介したいと言ってあるから、その件かもしれない」
「そ、そそ、そうですか」

 びっくりした。あのままキスされてしまうのかと……。

 一旦胸を撫でおろすが、お父様からの電話だと知り今度は別の意味で緊張が走る。

 Sparcilを創業し、現在の姿にまで成長させてきた降矢一族で、現在トップである社長職に就いているのが龍一さんのお父様なのだ。

 いくら龍一さんが私を気に入ってくれていたって、お父様に認めてもらえなければ偽装結婚なんて絵に描いた餅なんじゃ……。

 ハラハラする私の傍らで、龍一さんはさっそくスマホを耳にあてお父様と会話している。

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