旦那様は仏様 ~もっとイチャイチャしたいんです~
「美咲さん…… 本当に?」
「はい。まあ、聡一さんのお母さんとはその話をする予定ではなかったんですけど、流れでそういう話に」

 美咲はプロポーズ計画を進めるにあたり聡一の好みを義母へ聞きにいっていたのだ。

 そのときに義母がお節介かもしれないけれどと言いつつ、聡一が子供に関する話で何か困らせてないかと心配そうに尋ねてきた。嘘が下手な美咲はその話をうまく躱せず、かなりオブラートに包みながらも二人の状況を話した。すると義母はごめんなさいと謝りながら聡一のことを教えてくれた。


 聡一の両親はとにかく夫婦仲がよく、聡一の前でも仲睦まじく過ごしていたらしい。聡一はそんな両親を見て、そして自分へ注がれる愛情を感じて、自分も同じようになりたいと強い憧れを抱いた。早く結婚してお嫁さんと子供と仲良く暮らしたいとよく語っていたらしい。

 聡一の両親はそれを最初は子供のかわいい憧れ話として聞いていたが、いくつになっても聡一のその憧れは変わらなかった。むしろ成長するにつれ、自分の子供を持つことへの憧れを強めていった。しかも、聡一は大層人目を引く容姿だったから、聡一の両親はこのままではまずいと思った。正しい知識がないと過ちを犯しかねないと心配になったらしい。

 そこで聡一の両親は愛する人を大切にしなさい、誠実でありなさいと聡一に言いきかせ、早いうちから性教育も施した。義母の妊娠・出産、そして育児の経験も語って聞かせたらしい。その結果、聡一は女性へ触れることにかなり慎重な人間になってしまったのだ。


 義母には色気のない子で申し訳ないと謝られたが、美咲はむしろ誠実な聡一を好ましいと思っていた。だから、そういう聡一が好きなのだと伝え、聡一に語って聞かせた話を聞かせてもらえないかとお願いした。義母はそれに快く応えてくれて、聡一を妊娠・出産したときのことを教えてくれたのだ。
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