極秘の懐妊なのに、クールな敏腕CEOは激愛本能で絡めとる
「はい。でも、待ってるだけじゃなく、別の本のレジュメも書いてるところなんです」
「いい返事が来るといいね」
「なかなか狭き門ですけどね」
「うまく行くよう祈ってるよ」
「ありがとうございます」
二葉は礼を言ってカップに口をつけた。
「ロンドンのあとはどこに行ったんだ?」
奏斗に訊かれて、二葉はバースに続いて、豪華客船タイタニック号が出港した街として有名なサウサンプトン、それからオックスフォードを訪ねたあと、コッツウォルズに滞在したことを話した。
「コッツウォルズと言えば、あの蜂蜜色と形容される石造りの家がきれいな村だな。俺も行きたいと思っていた」
「写真見ますか?」
「ぜひ見たい」
奏斗に言われて、二葉はスマホを操作して彼に渡した。奏斗は写真を見ながら、「すごい」とか「きれいだな」とか感想を口にする。
「このあとはマンチェスターとグラスゴーに行って、最終的にはブリテン島の最北端まで足を伸ばすつもりにしてたんですけど……」
「二葉ならまた行けるさ」
奏斗の言葉を聞いて、二葉は膝の上に視線を落とした。
(ううん、もうきっと行けないと思う……)
これから一人で子どもを育てなければいけないのだ。そんな余裕は、時間的にも金銭的にもないだろう。
「いい返事が来るといいね」
「なかなか狭き門ですけどね」
「うまく行くよう祈ってるよ」
「ありがとうございます」
二葉は礼を言ってカップに口をつけた。
「ロンドンのあとはどこに行ったんだ?」
奏斗に訊かれて、二葉はバースに続いて、豪華客船タイタニック号が出港した街として有名なサウサンプトン、それからオックスフォードを訪ねたあと、コッツウォルズに滞在したことを話した。
「コッツウォルズと言えば、あの蜂蜜色と形容される石造りの家がきれいな村だな。俺も行きたいと思っていた」
「写真見ますか?」
「ぜひ見たい」
奏斗に言われて、二葉はスマホを操作して彼に渡した。奏斗は写真を見ながら、「すごい」とか「きれいだな」とか感想を口にする。
「このあとはマンチェスターとグラスゴーに行って、最終的にはブリテン島の最北端まで足を伸ばすつもりにしてたんですけど……」
「二葉ならまた行けるさ」
奏斗の言葉を聞いて、二葉は膝の上に視線を落とした。
(ううん、もうきっと行けないと思う……)
これから一人で子どもを育てなければいけないのだ。そんな余裕は、時間的にも金銭的にもないだろう。