極秘の懐妊なのに、クールな敏腕CEOは激愛本能で絡めとる
奏斗は硬い表情でお辞儀をした。二葉は彼に倣って同じように頭を下げる。
「そちらが婚約者の女性か。二葉さん……だったかな?」
二葉は顔を上げて義兄を見た
「はい。栗本二葉と申します」
「奈美から聞いているよ。そろそろ安定期というところか?」
義兄は二葉を頭の先からつま先まで、値踏みするようにじろじろと見た。
初対面なのに――初対面でなかったとしても――不躾な行動だ。
奏斗が心配していたのは、義兄のこういう言動なのだろうか。
二葉はムッとしたが、相手は奏斗の義兄である。不快感を顔に出さないように平静を装った。
奏斗は義兄の視線からかばうように、二葉の前に体を入れる。
「今日は両親に会いに来ましたので、これで失礼します。行こう、二葉」
奏斗が二葉を促したが、二人が歩き出すより早く義兄が言う。
「俺たちの子は男の子だ」
「姉から聞いて知っています。男の子でも女の子でもおめでたいことだと思いますが」
奏斗は淡々とした口調で答えた。義兄は目を細めて奏斗を見る。
「残念だったな。先に男子が生まれた方が跡取りになれるって話、忘れたわけじゃないだろ? 君たちのところに男の子が生まれても、大槻ホールディングスの次期社長の座は俺のものだ。俺は平社員から叩き上げで事業部長の地位まで上り詰めた。いくら君が社長の実の息子だからって、大槻の仕事を途中で投げ出した君に、社長の座は渡さないからな」
「そちらが婚約者の女性か。二葉さん……だったかな?」
二葉は顔を上げて義兄を見た
「はい。栗本二葉と申します」
「奈美から聞いているよ。そろそろ安定期というところか?」
義兄は二葉を頭の先からつま先まで、値踏みするようにじろじろと見た。
初対面なのに――初対面でなかったとしても――不躾な行動だ。
奏斗が心配していたのは、義兄のこういう言動なのだろうか。
二葉はムッとしたが、相手は奏斗の義兄である。不快感を顔に出さないように平静を装った。
奏斗は義兄の視線からかばうように、二葉の前に体を入れる。
「今日は両親に会いに来ましたので、これで失礼します。行こう、二葉」
奏斗が二葉を促したが、二人が歩き出すより早く義兄が言う。
「俺たちの子は男の子だ」
「姉から聞いて知っています。男の子でも女の子でもおめでたいことだと思いますが」
奏斗は淡々とした口調で答えた。義兄は目を細めて奏斗を見る。
「残念だったな。先に男子が生まれた方が跡取りになれるって話、忘れたわけじゃないだろ? 君たちのところに男の子が生まれても、大槻ホールディングスの次期社長の座は俺のものだ。俺は平社員から叩き上げで事業部長の地位まで上り詰めた。いくら君が社長の実の息子だからって、大槻の仕事を途中で投げ出した君に、社長の座は渡さないからな」