極秘の懐妊なのに、クールな敏腕CEOは激愛本能で絡めとる
奈美が奏斗に思わせぶりな視線を向け、奏斗はふいっと視線を逸らした。その横顔はどこか照れくさそうだ。
(そっか。そうめんのお裾分けとか、ちょっとわざとらしいと思ったけど、あれは私にご飯を作ってくれるためだったんだ……)
あのときのことを思い出して、二葉は改めて奏斗への感謝の気持ちを強くした。
奈美は夫の正輝に向き直る。
「あのね、一番先に男子が生まれた方が跡取りになるっていうのは、昔の話。今よりもっと子どもの数が多かった時代に、跡目争いが起きないようにってことで、そんな変なしきたりが生まれたの。でも、今はそんな時代じゃないわ。それに、言わせてもらうけど、私も次期社長の座を狙っているの。私だって父に認めてもらうために、ものすごく努力をしてきたんだから」
妻の言葉を聞いて、正輝は目を見開いた。
「ねえ、正輝。私があなたと結婚したのは、仕事に対するあなたの真摯な姿勢に惹かれたからよ。でも、あなたは次期社長の座が欲しくて私と結婚したってことなの?」
奈美の表情が不満げになり、正輝は首を左右に振った。
「ま、まさか!」
「じゃあ、私のこと、どう思ってるの?」
「尊敬している。仕事や部下に対する君の姿勢をとても――」
「尊敬だけ?」
(そっか。そうめんのお裾分けとか、ちょっとわざとらしいと思ったけど、あれは私にご飯を作ってくれるためだったんだ……)
あのときのことを思い出して、二葉は改めて奏斗への感謝の気持ちを強くした。
奈美は夫の正輝に向き直る。
「あのね、一番先に男子が生まれた方が跡取りになるっていうのは、昔の話。今よりもっと子どもの数が多かった時代に、跡目争いが起きないようにってことで、そんな変なしきたりが生まれたの。でも、今はそんな時代じゃないわ。それに、言わせてもらうけど、私も次期社長の座を狙っているの。私だって父に認めてもらうために、ものすごく努力をしてきたんだから」
妻の言葉を聞いて、正輝は目を見開いた。
「ねえ、正輝。私があなたと結婚したのは、仕事に対するあなたの真摯な姿勢に惹かれたからよ。でも、あなたは次期社長の座が欲しくて私と結婚したってことなの?」
奈美の表情が不満げになり、正輝は首を左右に振った。
「ま、まさか!」
「じゃあ、私のこと、どう思ってるの?」
「尊敬している。仕事や部下に対する君の姿勢をとても――」
「尊敬だけ?」